三菱UFJ信託が出資する有望フィンテック
Yoiiはなぜマネジメントに投資するのか
株式会社Yoii
共同創業者CEO 宇野 雅晴 さん
起業家に「レベニューベースドファイナンス(RBF)」という新しい資金調達の選択肢を提供するフィンテック企業のYoii。
同社が提供する「Yoii Fuel」は、過去の売り上げデータをもとに将来の売り上げを予測し、そのポテンシャルに応じた資金調達を可能にするプラットフォームです。2024年には、三菱UFJ信託銀行などとの提携により、国内初のRBF特化ファンドを設立。株式でも借入でもない“第三の資金調達手段”として大きな注目を集めています。
今回はそんなYoiiの代表取締役CEO・宇野雅晴さんに、成長フェーズで浮かび上がったマネジメントの課題、そしてそれにどう向き合い、共通言語の整備に至ったのかを伺いました。

組織が小さいうちに「マネジメントの基準」を持つべき理由
▼ 当時を振り返り、社内に「マネジメントの基準がなかった」と語る宇野さん

―――組織体制としてはどんな課題がありましたか。
宇野さん(以下、敬称略):当時の私は、正直「自社にマネジメントの課題がある」という意識はあまり持っていませんでした。
ですが、EVeM代表・長村 禎庸さんのウェビナーを視聴する中で、自社の状況に重なる事例がいくつも紹介されていて、「これはまさにうちのことだ」と感じる瞬間が何度もありました。そこで初めて「見えていなかっただけで、実はマネジメントの課題がすでに存在していた」のだと実感したのです。
例えば、当時はちょうど人事制度の導入を進めており、部門や個人の目標を立て始めていたのですが、グレードに応じたサポートや権限の設計、目標の分解、進捗管理といった“人が動くための仕組み”は、まだ十分に整っていない状態でした。
目標を立てることはできても、それをどう実現につなげるか、そのためにメンバーの動きをどう支えるかという運用面の設計が抜け落ちていたと感じています。
▼ 宇野さんがマネジメントについて考えるきっかけになったEVeMのウェビナー

―――20名以内のタイミングでマネジメント研修を検討し始めたのはなぜですか。
宇野:組織が15〜18人ほどに広がってくると、メンバーのバックグラウンドや価値観も多様になり、「マネジメント」に対する捉え方も人によってばらつきが出てきます。
このまま拡大していけば、チーム内の意思疎通や判断基準のズレはさらに複雑になり、いずれ別の問題にも直面することは、他社の事例を見ていても明らかでした。
だからこそ、組織がまだ小さいうちに、共通言語となる「マネジメントの基準」を持っておくことが、将来の組織づくりに向けた確かな土台になると考えたんです。
戦うスタートアップに、“すぐ効く”マネジメントの型
▼ 今回受講した4名のポジション

―――そんな中で、EVeMのプログラムを選択した決め手を教えてください。
宇野:一番の決め手は、このプログラムがスタートアップ向けに設計されていたことです。
一般的な企業向けの研修が、安定した組織運営に必要な「平時のマネジメント」を中心にしているのに対して、EVeMの研修で扱われているのは、まさに「戦時のマネジメント」。変化の激しい中で成果を出すために、いかにチームの力を引き出すかにフォーカスした内容でした。
私たち自身、いままさに不確実性の高い環境で挑戦を続けているフェーズにあります。だからこそ、EVeMの思想は非常にリアルに響き、強く共感できました。
さらに、抽象的な理論や概念で終わらず、実行可能なレベルにまで“型”としてノウハウが落とし込まれている点も大きな魅力でした。Why・Whatだけでなく、Howまでが整理されていて、学んだことをすぐに現場で使える実用性があったんです。
スタートアップにとっては特にスピードが命です。習った内容を即座に実践できるフォーマットやツールが用意されていたのは、実務に直結するという意味でも非常にありがたかったですね。
▼ フォーマットの例:チーム内の権限設計を整理するのに役立つ表

共通言語が生まれたことで、議論が噛み合いはじめた
▼ 「(マネジメントの)拠り所になる指針ができた」と語る宇野さん

―――組織としてはどんな変化を感じていますか。
宇野:受講を通じて、組織全体に共通の考え方や“ものさし”ができたことが、一番の変化だと感じています。
スタートアップでは、中途採用が多くどうしてもこれまで在籍していた会社のマネジメント手法やカルチャーに影響されます。それゆえに以前は、マネジメントに対する理解や前提が人によってバラバラで、特に抽象度の高いテーマになると、議論の立ち位置がそろわないことが多くありました。でも今は、「EVeMではこう整理されていたよね」と共通のフレームを出すことで、議論のスタート地点をそろえることができるようになった。これは大きな進歩だと思っています。
また、受講したメンバーが、自分と同じ視点で組織運営を考えられるようになっている実感もあります。
マネジメントに関わるメンバー同士で、同じ言語と視点を持って対話できるようになったことは、今後の組織づくりにとっても大きな意味があると感じています。
―――組織として最も影響のあったEVeMの「型」や考え方を教えてください。
宇野:すぐに現場で活かせたという点では、目標設定に関する考え方が特に印象に残っています。
例えば「目標を見直すべきかどうか」「どのタイミングで変更すべきか」といった点は、これまで“なんとなく”で進めていた部分でした。そこに判断軸が生まれた感覚があり、実務の中で非常に助かっています。
▼ 「これって変えていい目標?」を判断するときの考え方を整理したスライド

成長痛をいち早く乗り越えられる組織を目指して
▼ 最短2週間というスピードで、RBFでの資金調達が可能になるサービス「Yoii Fuel」

―――スタートアップがマネジメントを学ぶ意義は何にあると考えますか。
宇野:スタートアップは、あるタイミングで必ず「成長痛」を経験するものだと思っています。
実際、私の周りでも「組織が崩壊しかけた」「メンバーが一気に辞めた」といった話はよく聞きます。そこまで深刻でなくても、雰囲気が悪くなったり、足並みがそろわなくなったりする状態に直面するのは、ある意味で成長の証でもあり、次のステージに進むための“壁”が見えたサインだとも言えると思います。
もちろん、マネジメントを学んだからといって、こうした「成長痛」を完全に防げるわけではありません。ただ、問題が起きたときのダメージを軽減できる“治療手段”としては機能すると感じています。
▼ Yoiiのミッション

―――今後、どんな組織作りを目指しますか。
宇野:目指しているのは、逆説的かもしれませんが、マネジメントが過剰に必要とされない自律的な組織です。
共有された目標に向かって、それぞれが自走できる状態が理想だと考えています。もちろん放任するのではなく、そのための土台づくりが不可欠だという前提のもとです。
中でも重視しているのが、若手が育つ環境の整備です。チームでの経験を通じて、考え方や行動が磨かれていく若手の成長には、いつも目を見張らされます。だからこそ、ジュニア・ミドル・シニアがバランスよく在籍し、互いに刺激を受け合える組織にしていきたいと思っています。
もうひとつは、多様なバックグラウンドを持つ人たちが自然に働ける組織であること。すでに多国籍なメンバーが在籍していますが、文化や価値観による前提条件の違いから意見が噛み合わないこともあります。だからこそ必要なのが、違いを受け入れながらも一体感を保てる状態です。
そのために重要なのが「この会社ではどう考え、どう動くか」といった共通の判断軸を持つこと。一見難しく思えるかもしれませんが、EVeMの“マネジメントの型”があることで、その判断軸を言語化し、全員で共有することが可能になります。
多様性と統一感が共存する組織を、これからも丁寧につくっていきたいと考えています。
EVeM HERO INTERVIEW
インタビュイープロフィール
株式会社Yoii
共同創業者CEO
宇野 雅晴 さん
※役職は2025年6月取材当時のものです。
Yoiiについて詳しく知りたい方は、下記からご覧ください。
▼Yoii
https://yoii.jp/
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