急成長組織の“マネジメントの壁”にビザスクはどう挑んだか。

  • プラットフォーム・マッチングサービス
  • 301名以上
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株式会社ビザスク
HR本部 人事企画部 チームリーダー 村井 洋子さん

「知見と、挑戦をつなぐ」のミッションを掲げ、ナレッジプラットフォームでビジネスの可能性を広げる、ビザスク

同社は、国内外70万人以上のエキスパートが登録するナレッジプラットフォームを展開し、企業や個人が必要とする知見を届けています。1時間単位で専門家に話を聞ける「ビザスクinterview」をはじめ、アンケート調査やプロジェクト型の業務委託マッチングなど、多様な手段で知見の活用を支援しています。

そんなビザスクがいま注力しているのが、「人と組織の成長を支えるマネジメントの土台づくり」です。社員数の増加にともない、多様化・高度化するマネジメント課題にどう向き合っているのか。お話を伺ったのは、HR本部 人事企画部で人事制度設計や人材育成などを幅広く担う、チームリーダーの村井 洋子さんです。



急成長の裏で変化が求められるマネジメントの現場

急成長の裏で変化が求められるマネジメントの現場

―――国内外で積極的な人員拡大を進めていますが、人事領域ではどのような課題があったのでしょうか?

村井さん(以下、敬称略):当時はまさに急成長フェーズで、国内だけでも50名前後のペースで社員数が増加していました。ただその一方で、マネジメント経験者が社内に少なく、マネジメントを担う人材の育成が喫緊の課題となっていました。

そもそも社内には「ビザスクのマネジメントとはこうだ」と言える共通のスタイルや認識がなく、各人が前職での経験をもとに、それぞれ独自に対応している状態でした。マネジメント経験のある社員も、自身のやり方を言語化して共有することが難しく、ナレッジの継承や横展開が進まないという課題を感じていました。

こうした状況を受け、HRとして現場のマネージャーをどのように支援できるか、他社のセミナーやマネジメントマニュアルなど、様々な情報収集を重ねていました。その過程で、「まずは共通のマネジメントプログラムを学ぶことが、ビザスクにおけるマネジメントの基準をつくる第一歩になるのでは」と考えるようになりました。

これまでも個別の課題に応じた研修は実施してきましたが、それだけでは不十分だと感じていました。戦略立案や業績管理、チームマネジメントまでを含めて、一貫した「マネジメントの土台」を組織として提供し、共通言語を持つことが、今後の拡大フェーズにおける組織力の鍵になると考えたのです。

当時、マネージャーの皆さんからはどのような悩みの声が上がっていましたか?

―――当時、マネージャーの皆さんからはどのような悩みの声が上がっていましたか?

村井:声としてよく聞いていたのは、「成果を追い求めること」と「メンバーの感情や育成とどう向き合うか」のバランスに関する悩みでした。例えば営業部門であれば、上長からは当然、数値目標の達成を求められますが、実際の現場では日々メンバーと接する中で育成や人材マネジメントに関する課題にも直面します。

当時は「どこにどれだけ注力すべきか」の判断軸がなく、「とにかく全部やらなければ」と手探りで対応していたマネージャーが多かったため、「このやり方で合っているのか?」という漠然とした不安を皆がどこかで抱えていたと思います。

「自分たちらしい」プログラムを求めて。ベンチャーの現場感に寄り添うEVeMを選択

「自分たちらしい」プログラムを求めて。ベンチャーの現場感に寄り添うEVeMを選択

―――数あるサービスの中でEVeMのプログラムを選んだ決め手はどこにありましたか?

村井:まず大前提として、自社の実情にフィットするプログラムを探していました。弊社では、マネージャーの多くが20〜30代と若く、事業としても急成長の真っただ中にあります。そうした中で、一般的な大手企業向けの管理職研修を受けても、求められる役割やスピード感が現場と大きく異なるため、実際の業務に活かすイメージが湧きにくいのではないかと感じていました。

こうした背景から、ベンチャー企業の現場感や組織特性を理解したパートナーにお願いしたいという思いがあり、その中でEVeMにたどり着きました。実は私が人事に異動する以前にも、社内の別プロジェクトでEVeMにご相談させていただいたことがありました。その際は当時の予算などの理由で導入には至らなかったのですが、関係者の間では「いつか正式にお願いしたいよね」という声がありました。ですので、今回ご依頼した際には、ある意味“満を持して”という感覚がありましたね。

また、EVeMのプログラムは、幅広いマネジメントスキルを“型”としてきちんと言語化し、インプットできる設計になっている点も非常に魅力的でした。さらに、講義だけでなく、動画学習やクラスでのワーク、担当トレーナーとの1on1など、学ぶテーマや目的に応じて最適な手法を組み合わせて提供してくださる点にも安心感がありました。

ただ聞いて終わるのではなく、学んだことをすぐに実践に活かせる構成になっていることが、価値を感じられるポイントだと思います。

数あるサービスの中でEVeMのプログラムを選んだ決め手はどこにありましたか?

―――今回、総勢37名の受講者選定には、どのような期待を込めていましたか?

村井:当時のビザスクの中で大きく分けて3つあったマネジメント層のうち、真ん中にあたる“ミドルマネジメント層”のメンバー全員に参加してもらいました。一番のボリュームゾーンであるメンバー層に最も近いところでのマネジメントが求められる層だったので、ここをしっかり育成したいという意図がありました。

共通言語が生まれたことで、多様な職種・階層の連携がスムーズに

共通言語が生まれたことで、多様な職種・階層の連携がスムーズに

―――受講した皆さんの反応はいかがでしたか?

村井:全体として、とてもいい反応がありました。最も多かったのは「これまで感覚でやっていたマネジメントが言語化されたことで、マネジメントに自信が持てた」というような声です。また、「何から手をつけるべきかわからず、どれも中途半端になってしまっていた」という悩みを持っていたメンバーからは、「優先順位が整理されて、やるべきことが明確になり、行動につながった」との声もありました。

今回は階層ごとにグループを分けて受講したため、クラス内でのディスカッションが部門の垣根を越えたコミュニケーションの機会にもなりました。同じ立場のメンバー同士で悩みを共有しやすく、気づきの多い学びの場になっていたと感じています。

また、プログラム終了後にもSlack上にマネジメントに関するチャンネルを自主的に立ち上げ、継続して学び合っているグループもあります。研修中に使用したシートを活用しながら、フィードバックのタイミングなどで相談し合う場として、今も機能しているようです。

特に印象的だったのは、エンジニアチームの反応が非常に良かったことです。当初はマネジメント研修がエンジニアにフィットするのか不安がありましたが、むしろ積極的に参加しており、研修中のZoomのチャットやSlack上でのやりとりも非常に活発でした。社内のメンバー育成に関する会議でも、EVeMのプログラムで扱った考え方をベースにメンバーを分析している場面を目にし、しっかりと内容が体得されているのを実感できました。

担当Management Partner 品原 由衣

―――組織としてはどのような変化を感じていますか?

村井: 一番の変化は、やはりマネジメントに関する「共通言語」が組織内にできたことだと思います。

たとえばメンバーのある状態を示す「パニックゾーン」といった言葉が自然に使われるようになり、それが何を指すのか、どのような状況なのかを、共通の理解で語れるようになりました。これは以前にはなかった大きな変化です。

また、マネジメントの方針や考え方を共有する際にも、「あの研修で出てきた考え方に沿ってこうしよう」といった会話ができるようになりました。部署や職種をまたいだコミュニケーションの中では特に、意思疎通がスムーズになった実感があります。

組織としてはどのような変化を感じていますか?

―――担当Management Partnerとの1on1※はどのように活用されましたか?

(※マネジメントトレーニングの受講期間中、担当Management Partnerとの1on1を何度でも実施可能)

村井: 年上の部下を持っていたり、異動して新しいメンバーをマネジメントしなければいけなかったり、やや複雑な構成のチームのマネージャーにとっては特に、1on1が貴重な支援の場になっていたようです。「メンバーの育成計画や日々の関わり方に対して、非常に実践的なアドバイスが得られた」という声がありました。

また、1on1の価値として大きかったのは、「社内に相談できる仕組みが限られている中で、第三者的な立場の人に話をできる場があること」そのものだったと思います。いわゆる「社内コーチ」のような制度を十分に用意できていなかったため、フラットに安心して相談できる相手がいたことは、受講者にとって非常に心強かったようです。

一人ひとりの成長が、組織の飛躍をつくる

一人ひとりの成長が、組織の飛躍をつくる

―――これからのマネジメントにはどのような視点や進化が求められると考えますか?

村井:私たち自身、今後さらに事業も組織も大きく成長していく必要があると考えており、昨年は中期経営計画として「2029年に取扱高300億円を目指す」という目標を掲げました。その実現に向けては、組織としての成長もさることながら、まずはそれを構成する一人ひとりのメンバーが大きく成長していくことが欠かせないと感じています。

特に最近は、若手社員のキャリアに対するモチベーションや価値観が多様化してきており、「自分の成長そのものにやりがいを感じる人」もいれば、「事業や会社の未来に貢献したいから自分も成長したい」と考える人もいます。EVeMの研修の中でも扱われていたように、そうした個々人の成長意欲を理解し、それを支えるマネジメントや育成のあり方は、これからさらに重要になると感じています。

―――HRグループとしては、今後どのような組織作りを目指しますか

村井:HRとしては、「ビザスクで成長すること」にしっかりと意味を感じてもらえるような環境を整えたいと考えています。

ビザスクの中には、創業期からある事業もあれば新規事業もあり、組織フェーズや役割のバリエーションが豊富に存在しています。キャリアの選択肢も社内に多くあるため、社内外を含めたキャリアのあり方をより柔軟に設計し、「この場所で成長できる」とメンバーが実感できるような仕組みを整えていきたいと考えています。

また、ビザスクは今、組織として急拡大しているフェーズにありますが、それでも創業以来大切にしてきた「オープンでフラットなカルチャー」は守り続けたいと思っています。役割や階層が増えていく中でも、年次や年齢に関係なく率直に意見を言い合える風土、そして優秀で組織マネジメントに想いや熱意があるメンバーが年次関係なくマネジメントに挑戦できるような文化を維持・発展させていくことが、これからの組織づくりにおいても大切だと感じています。

VISASQ

―――EVeMのプログラムをどのような組織に勧めますか

 

村井:私たちのように「急成長フェーズにある企業」や「マネジメント層が急速に拡大している組織」です。特に、ベンチャー企業やスタートアップなど、これまで体系的なマネジメント教育の機会があまりなかった組織には、非常にフィットする内容だと感じました。

また、マネジメント経験の浅い人が多い組織や、経験はあるものの属人的なやり方にとどまっていて、会社としての「マネジメントの基準」や「共通の型」がまだ明確になっていない企業にも、非常に有効だと思います。

既にマネジメントマニュアルが整備されていて、「ここをチェックすればOK」といった運用がされている企業であれば、必要に応じて一部だけを取り入れる形でも十分かもしれませんが、そうした土台がまだ整っていない企業にとっては、EVeMのプログラムは非常に大きな支えになるはずです。

EVeMのプログラムをどのような組織に勧めますか

EVeM HERO INTERVIEW
インタビュイープロフィール

株式会社ビザスク

村井 洋子さん
HR本部 人事企画部 チームリーダー

※役職は2025年4月取材当時のものです。

株式会社ビザスクについて詳しく知りたい方は、下記からご覧ください。

▼株式会社ビザスク
https://corp.visasq.co.jp/