本記事は、2025年8月30日(土)に開催したイベント「人事の週末朝ゼミ『経営がわかる人事』ってどうすればなれるんですか」のイベントレポートです。株式会社事業人 共同代表の西村晃さんと株式会社5AM 代表取締役の5時こーじ(井上皓史)さん、そして弊社代表の長村禎庸が登壇し、「経営がわかる人事」の特徴について掘り下げて話しました。
土曜の朝7時30分開始にも関わらず人事の方約30名が集合。”経営レベルの視座を得たい”という熱量が会場に広がっていました。
当日の様子を4つの場面で振り返ります。
まずは朝の会場の爽やかな空気を感じてみてください。
会場は東京都世田谷区の MIDORI.so Ikejiri。廃校となった池尻中学校をリノベーションし、現在はコワーキングスペースを備えた多目的施設として生まれ変わった場所です。
「次世代に社会課題を押し付けず、私たちの世代の宿題として向き合う」をテーマに、図書館や校庭など学校の設備を活かした空間が広がっています。
1.参加者のみなさん同士での自己紹介タイム
クロストークが始まる前にまずは隣の人同士で行う自己紹介タイムを実施。初対面にも関わらず、開始と同時に会場には打ち解けた空気が広がり、用意していた1分では足らないほどの盛り上がりに。
2.会場が熱気に包まれたクロストーク
いよいよメインセッションのクロストーク。モデレーターの5時こーじさんが、登壇者の西村さんと長村に深掘りをしていきます。
クロストークは以下のトピックで進行しました。
・二人が経営視点を意識し始めたのはどんな経験?
・西村さんが考える経営へのアプローチ
・経営がわかる人事の特徴は?
・何から意識していけばいい?
参加者の皆さんから特に反響が大きかったのは、「経営へのアプローチ」と「人事は事業部の下請けになってしまう感覚」の2点です。
人事が行うべき経営へのアプローチとして、西村さんが提案したのは”代表の座右の銘”や”会社が生まれた目的・価値観”を質問することです。
さらに、そうした価値観をただ聞くだけでなく組織全体に伝播させていくことが人事の重要な役割であると西村さんは語りました。
長村は「人事という役割は、どうしても事業部の”下請け”のような感覚に陥ってしまう」と話します。その理由として、事業部が収益を上げていることから事業部の方が立場が上だと感じてしまうためです。
こうした「下請け感覚」に陥らないためにも、人事としての矜持を大切にしてほしい、と長村は語ります。この矜持を持つことで、事業部長と対等な関係を築き、共に事業の成長を目指すことができるようになる、と伝えました。
3.「経営がわかる人事の特徴とは?」
いよいよ今回のコアテーマの「経営がわかる人事の特徴」です。
二人がクロストークで語ったのは、どちらも事業の成長を意識することでした。
長村(写真左):採用って、目標を達成しようと思えば全員を(選考で)通せばいいので、極端に言えば明日にも達成できてしまいます。ですが、DeNAで人事責任者を務めていた頃に、採用は単に目標を達成するために行うのではなく、事業や会社をより良くするために行うものだと意識するようになった出来事があります。
中途採用の方がある事業部に入社したことで、その事業部が見違えるように変わったことがあったのです。
そのとき、DeNA創業者の南場智子さんから「採用どう?」と尋ねられ、「ひとりの採用でこんなに世界が変わるのだとよくわかりました」と答えました。南場さんは「それが経営だよ。経営ってそれでしかない」と伝えてくれたんです。
南場さんとのこのやりとりを通じて、人事のインパクトは、直接的な売上貢献ではなく、中長期的・間接的な価値創出にあると考えるようになりました。
西村さん(写真右):僕は、ソウゾウをカタカナにしたところがこだわりです。ソウゾウには2つの意味があります。
まず1つ目はクリエーション。これは事業を実際に「作る・経験する」こと。(人事の人は)事業サイドの業務を副業として経験してみるのも良いです。
2つ目はイマジネーション。言葉の意味や背景を理解しようとする姿勢を持つこと。この2つを視点を持つと事業をソウゾウすることができるようになります。
4.満足度4.8の高評価。参加者のリアルな声
今回のイベントについて、参加者の皆さんに実施したアンケートでは、5段階中の平均満足度4.8と高い評価となりました。
参加者からは、実体験に基づいた具体的な内容で「明日から何をすれば良いのかクリアになった」というコメントや、「本当に参加してよかった。頑張ろうと思えた」といった前向きな感想が寄せられました。
下記に一部抜粋したリアルな声を記載します。
■参加者の声
人を知る、組織を知る、自分を知る、そのための余白をつくる、そのために固定の問いを立てる。自己否定する。具体的なアクションに繋げられそうで大変有意義でした。
スタートアップの創業メンバーとして人事のあり方に悩んでましたが、今日お話しを聞いて、間違ってなかった、がんばろうと節々で思いました。本当に参加してよかったです。
経営に関わる立場として、普段思考出来てない部分に刺激をいただいた。
お二人の話を聞いて、
・自分の中にもっとパンチラインを増やした方がいいなと感じたのと、
・自己否定できる人事チームにする
・“仕分ける”
・自分なりの言葉の定義を持つ
・フェーズにおける経営アジェンダをもつ
この辺りが整理出来、学びになりました。
人事の週末朝ゼミは、朝活のプロである株式会社5AMの代表「5時こーじ」と「マネジメントを誰でも使えるテクノロジーにする」を掲げる株式会社EVeMが共同運営しているコミュニティです。
大手企業および勢いのあるベンチャースタートアップの人事のみなさんを対象に、会社を超えた学びや交流を行うことを目的としています。
ご参加いただいた皆さん、本当にありがとうございました。
〜登壇者紹介〜
最後に、今回のクロストークを牽引したモデレーター及び登壇者をご紹介します。
【モデレーター】株式会社5AM 代表 井上 皓史/5時こーじ
1992年、東京都生まれ。株式会社5AM(ごえむ)代表取締役。
22時就寝、5時起床。勤務時間は6時~15時。2児の父で、夕方からは主夫業。
幼少期より22時に寝て朝5時に起きる生活を続けていたが、 社会人となって夜型の生活を送るビジネスパーソンの多さに驚愕。2016年に朝活コミュニティ「朝渋」を東京・渋谷で立ち上げ、 読書や英会話、ゲストを招いたトークイベントなどさまざまな活動を行う。2018年、勤務先の企業を退職し、ライフワークだった「朝渋」に本格コミット。2025年7月、「朝渋」を「5AM CLUB」に変更。
「5時こーじ」の名で早起きのメソッドをSNSやメディアにて発信するほか、 累計3万人以上を動員する朝の読書会なども開催。
「早起き」を日本のスタンダードにすることを目指し、 その魅力と継続のコツを伝えている。著書に『がんばらない早起き』(かんき出版)がある。
【登壇者】株式会社事業人 共同代表 西村晃
早稲田大学卒業後、証券会社を経て2007年に独立。営業・人事コンサルとして活動後、2015年にSansanに入社し、採用責任者や新規事業「Eight Career Design」の立ち上げに従事。その後、カケハシでは制度設計やHR全般を、リフカムでは執行役員として社長室・事業管掌など幅広く担当。2019年に株式会社事業人を共同創業。スタートアップやベンチャー企業200社以上の組織・人事支援を手がける。「事業づくりと人づくりの融合」を掲げ、Future Enablementという独自の組織づくりメソッドの開発・実践にも取り組んでいる。
【登壇者】株式会社EVeM 代表 長村禎庸
2006年大阪大学卒。リクルート、DeNA、ハウテレビジョンを経てベンチャーマネージャー育成トレーニングを行うEVeM設立。DeNAでは広告事業部長、株式会社AMoAd取締役、株式会社ぺロリ社長室長兼人事部長などを担当。ハウテレビジョンでは取締役COOとして同社を東証マザーズ上場に導く。2020年株式会社EVeMを設立。マネジメントナレッジの展開やマネジメントプログラムの提供を通じてベンチャー企業を中心とした組織能力の向上を支援している。2021年技術評論社より「急成長を導くマネージャーの型〜地位・権力が通用しない時代の“イーブン”なマネジメント〜」を出版。
今後もEVeMは、人事やマネジメントに関わる皆さんが、経営の視座を育み、交流できる場をつくってまいります。
ご参加いただいた皆さん、誠にありがとうございました。
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